野の窯だより   9月






 今日から9月。

 急に肌寒い霧模様の朝、花入れに投げ入れる為、家の周囲を枝ぶり(?)のよいススキを吟味しながらめ

ぐっていた。ふと、北側の林の縁に青白い大型の蝶がゆらりと止まっているのを見つけた。よくみれば黒や

エンジ色の強い色彩にふちどられ、そして結構大型なのに、どこか影が薄く、たおやかな青白い印象。驚い

て家人を大声で呼んで名前を聞いた。アサギマダラ、と教えてもらった。初めて見るアサギマダラは、そのあ

ともゆーらゆらふーわふわ飛んでは、私はもうダメです、といわんばかり、倒れんばかりに、葉の上に止まる。

だいじょうぶかなあ…と心配したが、あとで「群馬の蝶」という本を読むとそういう蝶であるとのこと。南方へこ

れから渡るのだ、と家人はいう。こんな弱々し気な蝶が海を渡って南方までゆく、たいへん驚いた。

 さて。アサギマダラの長い旅の無事を祈りつつ、私も一頑張りです。来月の末には素焼き、来月は本焼きで

す。



花野…とは

こういう秋の野です

  











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