11月末、落ち葉が降りつもったある日、窯出しをした。 窯出しはいつものことながら気合いの要る仕事である。 作り、釉掛け、窯詰め、窯焚きなどを通しての自分の全てを否応なく直視しなくて はならないのが窯出しであるからだ。その自己のあり様の結果をノート片手に絵を 描いたりメモしたりしながら、1人むっつりと窯出しするのが常である。そして3番の 部屋の窯出しを終えたとき、やっと近視眼的な自己直視から解放され、そのときの 窯の全体の傾向が浮かんでくる。ああ、この窯はこういう窯焚きだったのだなあ、そ う思えるようになる。確かに自分のある部分として認められるようになる。 その時登り窯の煙突のすぐ近くで落葉をバシャバシャ踏む音がした。ん?と見上げ ると、真っ黒な猪がお尻を私に向けて結構のんびりとパシャパシャ歩いて行くのが見 えた。 私が「あ」と言うと、猪も「あ」とは言わないけれど、一瞬立ち止まり、振り向きもせず 相変わらずのんびりと去って行った。 雑木林が眠りに就いたある日のこと。 |
窯焚き 深夜 |
夜明けです。 深夜の奮闘の甲斐あって窯は十分力をつけています。 |
クリスマスローズが咲きました。 12月なんですねー |
雑木林の眠り |
お隣さんに稲藁をもらって雪囲い |
不徳の致すところの手のケガ、ご心配いただきまして本当にありがとうございました。お陰さまで普通に使えるようになりました。 |
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