野の窯だより −3月−




2月のおわりのなごり雪





 眠る山を目覚めさせようとするかのようにシジュウカラやヤマガラがさえ

ずりはじめた。遠くでイカルの声も聞いた。サンシュユの花のつぼみも黄

色みを増している。まだまだ何度か雪は降るのだろうけれど、冬はおわっ

たのだなあと思う。

 私は2月半ばに個展を終え、再びロクロ仕事に戻っている。

 朝、ストーブに火を入れて鉄びんをかけ細工場の土間をほうきではき、

水をうち、そして、その日の土を揉む。焼き上がりを想像しながら、蹴ロク

ロを蹴る。変わらない仕事の繰り返しが、心を鎮めてくれるこの頃。










糠白釉のためのモミ灰をついています

80番メッシュのふるいにかけます


長石、水ヒ・あく抜きした土灰、モミ灰の調合で糠白釉



2月の最後の日は一日雪



サンシュユの黄色いつぼみに雪がつもる

まだ固い梅のつぼみにも



うばゆりも白い帽子をかぶりました

2月後半の陽気に誘われて時ならぬシイタケ。
びっくり。












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