野の窯だより 7月







 この1ヶ月の間の一番の大きな幸福は、日本民芸館所蔵の大好きな李朝陶磁の十数点をこの手にとって見られたこと。
 染付秋草文面取壺、大井戸茶碗「山伏」、白磁壺の数々。今までガラスケースを通して何度眺めただろう。満身創痍でありながら豊かに静かに美しく軽やかにこの手に在る山伏大井戸茶碗に、自分でも思い掛けなく唐突に泪が出た。
 李氏朝鮮時代の貧しい職人達の労働が直かに見えた気がし、その労働の生み出したものがこんなにも美しくありうることへの感動、愛惜しさだったのかもしれない。
 こんな幸福を下さったT先生、日本民芸館の皆様に心から感謝申します。




窯焚きの準備!



素焼きのあとの窯掃除

棚板をコーティング



釉掛け

窯づめ完了!



窯焚き !!


夏の窯焚きは初めて


あつい。 氷を頭にのせる





あつい!
水風呂に途中でザブンして生きかえる

夜もあつい! でも、猫はがんばりました



あつい!
横くべの間のほんのわずかの時間、足を水につける
3分の極楽!
最後の5時間はこの3分をつないでやっと焚き上げた

…結論      

 夏の窯焚きは悲壮な覚悟が必要です




お手伝いいただいた方々、ありがとうございました










一昨年、一本のオカトラノオを放置したら今年はこんなことになりました

 ここの季節は遅れてやってくるのに、半夏生が白く化粧するのはちゃんと半夏生のころ。
 不思議です。




かなかなが鳴いています。


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