野の窯だより  11月



明るい小春日和、薪が乾くうれしい音がする


 器の力
は眼に見えない。
 眼に見えないものを信じることはとても難しい。
 今月、益子の若い人達の尽力のお陰で私も女川にボランティアカフェ用の茶器を届けることができる。
 眼に見えないものを語ることはとても難しい。
 ある時は見失って折れそうになりながらそれでも信じ、作り続けてきた器です。土瓶に茶葉を入れ、ポコポコお湯を注ぎ、茶葉が開くのをゆっくり待って、湯呑で一服のお茶をどうか上がって欲しいです。まだまだ取り戻せない当たり前の日常のありふれた一つとして、ひととき思い出し、ささやかにでもいっとき安らいでもらえたら、私もまた器の力を仕事の糧とし、静かに前に向かうことができるのでしょう。




スリップウェアな空!

早速作ってみました。



 木枯らしが吹き始める寒い晩、母が山芋汁をすり鉢で作ってくれました。これを両手で支えるのが子供である私の役目でした。

 食用菊。甘酢漬の為に植えました。さっと湯がき、水にさらして軽くしぼります。甘酢で合えて出来上がり。
 燗酒のあてに最高です。



 10月14日〜
 群馬芸術文化協会展に参加(於高崎シティーギャラリー)御高覧頂きありがとうございました。

 「ザマナイ 〜時代よ〜」(ローザ・リムバエワ)を購入。
 カザフスタンのセミパラチンスクで行われた旧ソ連の450回に及ぶ核実験を止めた一つのきっかけとなった歌。声の美しさと裏腹なとり返しようのなさ感、喪失感、悲しみにあふれた感動の歌。今、フクシマを思いながら。



野バラの実







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