野の窯だより  10月




アキアカネに混じって、黄色の翅のキトンボがやってきた


 9月27〜29日に窯を焚いた。
 深夜の窯焚きのお伴はラジオ深夜便。10分に1度、3ヵ所に合計で30本近い薪をくべるのは熱さもあって結構息があがる。ハイテンションの体にラジオ深夜便のアナウンスは、何時眠ってもいいですよ、というように(眠ってはいけないのですが!)ひたすら静かに穏やかに沁みてくる。その夜は旭山動物園の園長の講演会の録音を流していた。
 病気になったゾウは痛いところがあってもその目はとても静かできれいだ。そして動けるうちは懸命に生きる。ついに動けなくなって倒れても、やはりその目のやさしい美しさは変わらない。死に至るときまで変わらない。ゾウに限らず、動物たちは与えられた小さな命をただ懸命に生き、そして健康なときのきれいな目のまま死んでゆく。
 私もそんなふうに最後の最後まで今を生き、そしてこと切れることが出来たら、と窯の炎を見ながら思っていた。
 そんな窯焚きでした。


窯焚き!






夜が明けて… ねこだけがのんびりと炎を見ている


窯出し!

中はどうなっていることでしょうか…? 結果は高島屋の個展にて



野では…


「ジイソブ」こと ツルニンジン

「野生ホップ」のカラハナソウの実



里いもの葉に溜まる露で墨を擦り字を書くと習字が上手になると言われましたが…



今年は多いらしいです

掃除のついでにネコもかまって…と




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