野の窯だより 〜3月〜



ウバユリの実もわたぼうし


 大変慕っていた美しい清貧のお年寄りがいた。
 訪ねるたび、とても丁寧にお茶をいれてくれた。悪い言葉を言いかけると、いつもの大きなあめ玉を無理やり勧められて口をふさがれた。(10年以上も前にいただいた、とけかけたそのあめ玉の1袋を私は今も捨てられないでいる)そして、帰る時には小さな庭の季節の花を必ず持たせてくれた。ビワの花、小菊、山茶花、秋海棠… 
 その中にアカメ柳があった。持ち帰り花びんに挿して楽しむと、そのうち根がでてくるので、それを庭に植えた。こちらに引っ越してくる時に、その方を懐かしみ、少しばかり移植した。
 今年、ずい分増えて、愛らしい桃色の花をつけている。私は、訪ねてくる人に、同じようにアカメ柳を手渡している。ハサミを入れるたび、亡くなって10年以上もたつその老人の、本当に優しく、つつましやかに美しい暮らしぶりを思い出して心安らぐからだ。




雪の日の玄関のそうじのやり方。
雪をまき散らす→ほうきで掃く。
埃を立てずに掃除できる。

雪の日。エサ台はラッシュ。



おひなの月

今月中には素焼きをしたい。



はる三月。当地はまだまだ山眠る。

はる三月。昨年のあの日から一年。








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